「しんどいのに平気なふり」"笑顔うつ"の怖い実態 笑顔の仮面をかぶって生活…我慢強い人は注意

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★落ちこみや不安が強い「希望が見えなくなる森」
□1日中気分が落ちこんだり、気持ちが沈んだ状態が続いている
□ひとりになると漠然とした不安におそわれる 
□まわりの人から表情や言動の変化を指摘される

この世界にいる人は、精神症状に悩まされるのが特徴です。このタイプは、身体の不調がないわけではなく、「自覚していない」という場合が多いです。よくよく聞くと、不眠やだるさ、頭痛、便秘などがあります。身体の不調の自覚がまったくない人はごくまれです。

★感情をコントロールできない「戦わずにはいられない戦地」
□これまで気にならなかったことが気になる
□感情をコントロールしにくい状態が続いている
□まわりの人から心配される

この世界にいる人は、感情をコントロールしにくくなるのが特徴です。
人と話していて急に涙がこぼれたり、些細なことでイライラしたり、人にきつくあたり出したりします。その場にそぐわない言動をすることも多く、「なんであんなことをしちゃったんだろう」「あんなことを言わなければよかった」と自己嫌悪に陥りがちです。

このタイプは、自覚の有無にかかわらず、なにかしらの身体症状か精神症状、あるいは両方を抱えています。

★ 思い通りに動けない「心と体が離れていく街」
□原因不明の体調不良があって、不安や落ちこみも続いている
□得意なこと・好きなことができなくなっている
□仕事や家事に手がつかない状態が続いている

この世界にいる人は、思い通りに行動できなくなるのが特徴です。身体症状と精神症状の両方を自覚している人が多く、まわりの人に気づかれないようにしてきたけれど、かくす気力も体力も尽きかけているような、エネルギー切れの状態です。

笑顔うつは「しんどい」と言えなくなる病

笑顔うつは、自分の不調に気づけなくなる病、「しんどい」と言えなくなる病です。知らないあいだに〝笑顔の仮面〞をつけた世界に迷いこみ、身動きがとれなくなっていきます。

『精神科医が教える 笑顔うつから抜け出す方法』(あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

この世界から抜け出すため、そして再び迷いこまないためには、日頃から自分の心や体をよく観察することや、まわりの世界をよく知ることが欠かせません。

病気かもしれない? と思っても、笑顔うつの人は精神科や心療内科には行きづらい、と言う人が多いです。

自分にとっては些細なことでも、医師からすると「それはたいへんだったね」「もっと早く話してくれればよかったのに」というケースもたくさんあります。しんどいときは「もしかして病気かな?」という意識を持ちつつ、早めに悩みを誰かに相談するのが、状態を悪化させないポイントです。

精神科医しょう 精神科医

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せいしんかいしょう / SeishinkaiSho

Instagram(フォロワー7万人超)などSNSを中心にHSP気質やメンタルヘルスについて発信する精神科医。大学病院に所属し、精神科医としての業務に加え、研究にも従事している。著書に『頑張り屋さんのための心が晴れる本』(KADOKAWA)などがある。

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