そんな中、家計再生コンサルタントの横山光昭さんが提唱する「貯まる家計の黄金比率」を知り、目から鱗が落ちる思いだったという。これは横山さんが多くの家計改善の相談に乗る中で、貯蓄できている家計の予算配分を研究して導き出したもの。
「自分の家計と照らし合わせてみると、固定費がかかりすぎているから貯められないことにやっと気づいたんですよ。頑張って削っていた食費は確かに抑えられていたので、固定費を見直すことにしました」
固定費で大きく見直したのは、家賃と保険の2項目。
家賃は都内の3階2DKから、郊外の1階2LDKに引っ越し。1階にしたのは、子どもが歩くようになっての音対策も兼ねている。結果、9万6000円の家賃が7万8000円になり、月々1万8000円、年間21万6千円の節約になった。
保険は「夫婦どちらかに万が一のことがあったとしても、子どもがきちんと成人まで暮らせるか」を主眼に置いて見直し。貯蓄性は求めず、掛け捨ての安い保険に変えた。結果、夫が月6,800円の収入保障、なごみーさんが月2,000円の共済に。
また、子どもの学資保険を見直したところ、利率変動型終身保険で、かなり長い期間加入していないと元本割れするものだと気づいた。
「プロが勧めるならそれがいいだろうと安易な考えで、よく理解せず入っていました。解約して、その積み立ては自分でやっていくことにしました」
固定費を削った分がしっかり貯蓄に回るようになり、なごみーさんは心の余裕が持てるようになったという。31歳で貯蓄100万円、32歳で貯蓄200万と、33歳で貯蓄300万と、コンスタントに年間で100万円貯められるようになった。
節約をやりきったら、稼ぐにシフト
33歳の頃には長女が誕生。子どもが3人になり、この頃から出費も増え、なかなか貯められない停滞期に入る。「固定費を削ったし、節約をやり切った後だったので、もうこれ以上節約するのは限界だと思いました。食費を削ったり、エアコンを我慢するなど健康を害する節約はしない方針です。だからこれからは私も働いて収入を上げていく段階だと考えを切り替えました」
子どもが3人いることから「どういう働き方ができるか」から考えることにした。この決意の一年前、32歳の頃はヤクルトレディとして働き月10万円の収入を得ていたが、これはすべて幼稚園代になり貯金には回らなかった。
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