「笑うセールスマン」今の時代は通用しないワケ 内向的な人は売るのに無理して笑う必要はない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

つまり、従来型の営業っぽくすればするほど、お客さまは過去の不快な記憶がよみがえるのです。そして、まともに話も聞いてくれなくなります。

もしかしたら、「営業とはそういうもの」だと思っていませんか。そもそも嫌われている職業なのだと。そうではありません。過去のイヤな経験を思い出させるようなアプローチをしているから警戒されているだけなのです。そのアプローチこそが「営業っぽさ」です。ですから、答えは明白です。いかにも営業っぽいことをやめればいい。

もともとおとなしくて静かな性格の持ち主は、素で営業っぽくないと言えます。つまり、「素のままの自分」でいけばいい」にもかかわらず、ムリして明るく振る舞おうとしているのが、売れない原因なのです。

「素の自分」で会いに行ってみると…

試しに一度、素の状態でお客さまと会ってみてください。ムリに明るく振る舞わない、過剰な愛想笑いもしない、話すことも必要最低限にする。

するとお客さまは、おそらくあなたがイメージしているのと逆の反応をするはずです。それはもちろん、良い反応です。スムーズに会話ができて、相手の情報を聞き出すこともできる。そして、話が終わったあとにどっと疲れることもない。素のままの自分でいくのは非常識だと思われるかもしれませんが、私に言わせると、不自然に飾って会いに行くほうが非常識です。

「営業だからこうしなければいけない」という既成概念を捨てましょう。もっと肩の力を抜いてラクにしていいんです。そうすれば、お客さまは普通に受け入れてくれます。仲のいい友人に会うような感覚で話ができます。営業とは本来、そういうものなのです。

私はずっと「おまえは営業に向いてない」と言われてきました。私のような内向的で口下手なタイプには営業はできないというのが、世間の常識でした。そして実際に売れませんでした。まわりの明るい営業をしている人たちの真似をしているうちは。

売れないと、「やっぱり自分には営業はムりなんだな」と思うようになります。精神的にも限界がきて、「もう明日には辞めよう」と思っていたときに、当時のリーダーが声をかけてくれました

「明日、俺と一緒に営業に行くか?」

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事