「笑うセールスマン」今の時代は通用しないワケ 内向的な人は売るのに無理して笑う必要はない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

⑤相手の気持ちが気になる
人が何を考えているのかを知りたい気持ちが強いので、きちんとヒアリングをします。その結果、相手のニーズが明確になってより精度の高い営業が可能になります。

商売というのは、売り手の気持ちではなく、買い手の気持ちで成立します。営業は、自分の気合いとかよりも、相手がどう考えるかにフォーカスすべき仕事です。そう考えると、営業とは本来、相手を気づかう繊細な心の持ち主のほうが向いていると言えますよね。つまり、静かな人、内向的な人、穏やかな人、控えめな人は、すでに持っている自分の特性をそのまま素直に使えばいいのです。

「そうは言っても、素のままの自分で営業に行くのはちょっと気が引けるなあ」。そう感じる人もいるでしょう。当然です。営業とは明るく元気にやるものだと、全身に刷り込まれてきていたとしたら、なかなか変えづらいというのもわかります。

でも、安心してください。素のままのほうがむしろ売れるのです。

誰もが営業されることに慣れてしまっている

そもそもお客さまは、営業に「営業っぽさ」を求めているのでしょうか?私などは、目の前の営業が妙に笑顔を振りまいてきたり、面白くないのに大声で笑ったり、やたらとほめてきたりしたら、心のシャッターが閉まります。うさんくさいと感じるからです。

また、そうまでしなければ売れない商品なのかとも思ってしまいます。本当に良い商品やサービスを紹介しにきたのなら、まずは商品力だけで勝負してほしいと感じます。反対に、寡黙な人や笑わない人が営業に来たら、興味を持ちます。「常業っぽくない営業」に新鮮味を感じるからです。営業をされ慣れている人ならなおさらでしょう。

いまの時代、ほとんどの人がなんらかのかたちで営業をされた経験を持っています。その経験の中には不快なものが入っています。しつこくされて断るのに苦労したとか、半ば強引に売りつけられて後悔したとか、中には詐欺の被害にあってしまった人もいるでしょう。

そうなると、人は自然に警戒します。同じ目にあいたくないからです。営業をしていると、なぜか最初から冷たい対応をされることがありますが、これはお客さまの中に過去のイヤな経験の記憶があるから、警戒しているのです。気持ちのいい営業とばかり会っていたら、営業されることを嫌ったりはしないでしょう。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事