歯学博士が警告「すべての老いは口から始まる」 70代よりも食べ物を「噛み切れていない」若年層
また、舌の筋肉が弱ると、会話をするときに、言葉の滑舌が悪くなるといった変化もあります。
一般的には、60代後半あたりから顕著になるといわれていますが、早い人では40代後半あたりからこうした変化が表れることも珍しくありません。
「老け口」を防ぐには?
では、どうすればよいのか。それが4つの口の力を同時に鍛えられる「かみかみリズム体操」です。「かみかみリズム体操」は、誰でも手に入りやすいグミを使って行うことをおすすめしています。
グミと聞いて、あまり「噛む力」や口の健康と結びつかない人もいるかもしれませんが、わたしが専門とする補綴学の分野では、グミは咀嚼能力検査で長く使われており、信頼度の高い材料です。
グミを使うことで、次の4つのメリットが得られます。
❶噛みごたえを自由にコントロールできる
なぜ「かみかみリズム体操」はグミを使うのかというと、グミにはいろいろなかたさの商品があるため、自分で自由に噛みごたえを選ぶことができるからです。
たとえば、「噛む力」が弱っていたり、歯にあまり自信がなかったりする人は、やわらかいものを選んで気軽にはじめることができます。
商品によっては、噛みごたえをわかりやすく数値化して表記されているものもあるので、その日の気分によって選んでみてもいいでしょう。
「鍛えられてきたな」と感じたらよりかたい、数値の高いものに挑戦する楽しみもあります。
❷舌を使った複雑な咀嚼運動が期待できる
グミは、「複雑な噛みごたえ」に特徴があります。弾力があり、口のなかで次々と変わるかたちや大きさの変化に適応するために、食べるだけで、舌を使った複雑な咀嚼運動ができ、結果的に舌や口まわりの筋肉を、楽しみながら鍛えることができます。
❸唾液が増える
❷と関連しますが、グミを食べるだけで、口のなかの複雑な機能をたくさん使うことから、自然と唾液が出るようになります。
❹甘いからおいしく楽しく続けやすい
グミを間食で食べるついでにできますし、甘くておいしいグミでできるので、続けやすいというのも特徴です。とくに子どもなどは、喜んで自ら実践してくれているようです。
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