入園者0でも最高売上高「さくらんぼ農場」の秘策 震災やコロナ禍という大ピンチに見舞われた
2022年には、さくらんぼ狩りの入園料にダイナミックプライシングを取り入れました。A、B、C、3パターンの入園料を設け、過去の入園者数の推移を参考にしてさくらんぼ狩りの入園料を決定します。
例えば、ハイシーズンである6月の土日は、一番入園料が高いA料金になりますし、お客様が少なくなる7月の平日は一番安いC料金にします。そうすることで、土日の混雑を緩和させ入園者数を平準化させることができました。
また、入園料の見直しを行い、くだもの狩りの内容に付加価値をつけ差別化することで、団体旅行の価格競争に入らなくても自社でしっかりと集客できる仕組みをつくりました。2023年のさくらんぼ狩りの入園者数は、2019年の半分ほどですが、入園料の総額は約9割まで回復し、顧客満足度も上昇しました。
コロナ禍は「チャンス」になった
ここまで私たちが「なぜコロナ禍を乗り越えられたか」をご紹介してきました。突然、何かの理由で販売ルートがなくなっても、それにかわるものを作っておくことや、外的要因から経営を守るためにはつねに予備対策が必要です。
私たちは「観光農園」にかわる「通信販売」という売り上げの柱を構築していたからコロナ危機を乗り越えることができました。「観光農園」の柱が倒れたコロナ禍は「通信販売」の柱を太くする機会だったかもしれません。
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