そんなでんがんさんは陸上部を引退した高校3年の秋から本格的に受験勉強を始めます。
本気でやっていたことが一区切りついて、勉強に集中し出したそうですが、模試は関関同立(関西大学、関西学院大学、立命館大学、同志社大学)以上の大学になると、E判定ばかりだったそうです。
迎えたセンター試験では5教科7科目で58%程度。この点数を踏まえ、現役での受験は大阪市立大学に出願しますが、残念ながら合格はできませんでした。
「合格最低点に200点くらい届かずに落ちてしまいました」
私立大学では同志社大学、関西大学を受験して、関西大学には合格したものの、不完全燃焼で現役の1年を終えます。
「本質的な理解」を念頭に置いて頑張った
関西の名門私立大学である関西大学に、E判定から合格したでんがんさん。「気持ち的には行ってもよかった」そうですが、悩んだ末に浪人を決断します。その理由として、「もう1年頑張りたいという気持ちがあった」と語ります。
「学歴そのものを重んじていたわけではありません。自分は秋から受験勉強に真剣に取り組んだので、体感で3カ月くらいしか勉強を頑張っていなかったんです。だから、少し攻めた選択をして、もう1年頑張って納得するまでやり抜いたほうが、大学生活が充実するんじゃないかと思って決断しました」
彼は、現役の受験で成績が伸びきらなかった理由を「本質的に理解できていなかったから」と分析します。
「高校の物理では万有引力を習っていませんでした。当時通っていた研伸館という予備校でその範囲を教えてもらったら、見事に大阪市大の試験で出たんですが、アウトプット不足で解けなかったんです。理解が低いまま事実だけを覚えていたから、どのようにその式を使って問題を解くかまではわかりませんでした」
この現役時の失敗を生かそうと思ったでんがんさんは、浪人生活では「本質の理解」を念頭に置いた勉強をしようと考えます。予備校は駿台神戸校に入り、現役時に目指していた神戸大学という目標をワンランク上げて、大阪大学を目指すことに決めました。
「浪人をはじめる段階でいったん何を目標にして頑張るかを考えました。神戸大を目指していたら、自分の思うように進まなかったときに志望校を下げないといけないと思ったので、ワンランク上の大学を志望校に設定して頑張ろうと思ったんです」
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