安倍首相「架け橋プロジェクト」の狙いとは? シリコンバレーと日本をどう結ぶのか

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プログラムのリーダーであるWiLの伊佐山元代表は「シリコンバレーの環境をうまく利用することで日本人は変われる。イノベーションの風を日本にも届けたい!」と意気込みを語ります(詳細はホームページをご覧ください)。

また、バイオ医療分野では、東京大学、大阪大学、東北大学を中心に医療機器業界が参加して、スタンフォード大学のバイオデザイン・プログラムとの連携を進めます。このプログラムでは、イノベーションに必要な考え方やスキルを臨床現場のニーズを出発点として、実践的に習得します。エンジニア、医師、ビジネスマン等で構成されるチームを病院に派遣し、現場での観察をベースに新しい医療技術・機器の開発を目指します。

ネットワーキング、ビジネスマッチング

「機会の架け橋」では、日本と米国で、大規模な起業家・経営者・投資家のネットワーキングとビジネスマッチングを開催します。

日本でのイベントは、ベンチャーと大企業との連携によるオープンイノベーション推進のために設立された「ベンチャー創造協議会」(事務局は経済産業省)を中心に実施されます。昨年9月の同協議会設立時に開催されたイノベーションリーダーズサミットでは、延べ約1500人の参加があり、大企業約100社とベンチャー企業約400社のビジネスマッチングが実施されました。このようなイベントにシリコンバレーの著名な経営者や投資家を呼び込み、よりグローバルなビジネス交流とします。

事業提携、投資、M&Aの連携により、ベンチャーは資金、販売チャネル、信用力など成長に必要な経営資源を、大企業は新しいイノベーションの種を得ることを促進します。

また、日本の優秀なベンチャー企業を表彰する「日本ベンチャー大賞」と合わせて開催される「ベンチャー創造カンファレンス」においてもシリコンバレーからの参加者による交流の場が作られる予定です。

シリコンバレーにおいても、人材育成プログラムと連携しつつ、現地の投資家や起業家と日本からの投資家、起業家による交流イベントが開催されます。日本の技術、ビジネスモデル、起業家をシリコンバレーでより強くPRする機会となる予定です。

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