確かにSNSでよく聞かれる「承認欲求」の逆は「恥をかくこと」とも言えますので、SNS上であるからこそ、より広い範囲で恥をかくリスクがある、よって実名での投稿は控えたい、だからツイッターが大好き……この分析、どうでしょうか。
この匿名性について欧米ではどうかといいますと、プラットフォームによらず比較的オープンに実名を出していろいろな投稿をしています。したがって本人が特定できてしまうメタのThreads(スレッズ)に対しても「実名を出すから嫌だ」という反応は日本ほどないと思います。
ただ、それにもかかわらずスレッズはアメリカでも今のところあまり目立った成功には至っていませんので、もっとそれ以前に課題があることをマーク・ザッカーバーグ氏は理解したほうがいいようにも思えます。
日本人は「リンクトイン」は苦手?
実名アカウント運営で、海外で成功しているのがLinkedIn(リンクトイン)です。日本でリンクトインというと、転職用SNS、という印象があるかと思います。比較的長文での投稿も許容する文化があり、個人の主張や企業の考え方などを発信する場として活発な交流が行われています。いわば「もっと自分のことを知ってください」という文化ですね。
しかし、一方の日本のリンクトインはと言いますと、2022年のデータですが300万人ほどのようなので、率直に言ってアメリカに比べて普及はまだまだと言わざるを得ません。これはもしかするとツイッターが日本で大きく受け入れられていることと表裏の関係なのかもしれません。
そもそも見ず知らずの人と交流を持ちませんかと言われても余計なお世話と思う人もいるでしょうし、何が悲しくて友人や会社の取引先の面前で自分の主張を長々と開陳するのか、そんな「ハズい」ことは御免だ、と思う人は少なくないでしょう。
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