知らずに「わが子の脳の発達を妨げる親」の悪習慣 必要なのは日々の「サーブ&リターン」

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それでは子どもに極度なストレスを与える環境とはどんなものでしょうか?

もちろん、身体的な虐待はもっての外で、怒鳴りつけたり、罰を与えたりすることで、子どもの心に過度のストレスをかけてしまうこともあります。また、長期的な家族の不仲や子どものニーズに応えずに無視し続ける「育児放棄」は、体罰と同レベルの悪影響を及ぼします。

さらに、子どもの将来を心配しすぎて、無理にあれこれとやらせすぎてしまい、徐々にストレスをかけてしまうこともあるため気をつけなくてはいけません。

子どもとストレスとの正しい関係

ただ、子どもをすべてのストレスから遠ざけようとする必要はありません。 すべてのストレスが子どもの脳の発達に悪影響というわけではなく、適度なストレスは子どもが成長するうえで必要不可欠とさえいえるのです。

つまり強いストレスがサポートなしに長期間続く状態は避けるべきですが、日常の少しのストレスは、まったく問題ありません。  

勉強や友達関係、思いがけない出来事など、日常生活のさまざまな事柄が多かれ少なかれ子どもの心にストレスを与えます。そして、子どもはそれぞれの体験から、学びを得ます。

難しい問題がすぐに解けずにイライラしても、それを乗り越えることで、新しい知識が身についたり、友達との関係が少しこじれて悲しくなっても、いろいろ考えを巡らすことで、感情面や社会性が伸びていったりするわけです。

したがって、すべてのストレスから子どもを遠ざけようとせず、ストレスがかかった後にどう子どもをサポートできるかを考えることが重要です。

たとえば、家族で大げんかをしてしまったとしましょう。小さな末っ子もいて、家族のあまりのけんまくにおびえて泣きだしてしまいました。そんなことがあったら、すぐに優しく落ち着かせてあげて、その後同じようなことが何度も起きないように気をつける必要があります。

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