ところが、公開選考会でパーマーの質問によってエリーが無神論者であることが明らかになり、それを理由に選考から外されてしまいます。
しかしその後、1号機の事故による失敗を経て、結局、エリーは2号機の乗務員に選ばれます。そして、ついにポッドに乗って26光年離れたヴェガに移動して、異星人との対話という神秘的な体験をすることになるのです。
ところが、エリーの18時間にも及ぶ体験は、地球時間にしてわずか1秒ほどにしかすぎず、ヴェガに行ったことは証明できなかったために、実験は失敗だったとされてしまいます。
そして、その責任を問う公聴会が開かれ、ヴェガに行ったという体験は幻覚だったと思うかと質問されたエリーは、次のように答えます。
目指すものは「真理の探究」
公聴会が終わったあと、エリーに寄り添うパーマーは、記者団から「(エリーの証言を)信じますか?」と聞かれて次のように答えます。
この映画では、「信じる」とは何かが問われています。
科学や宗教、政治、ビジネスなど、私たちはそれぞれの立場でそれぞれが信じる世界を生きています。
でも、私たちにとっての「真実」とはいったい何でしょうか? そして「信じる」とは。
私たちはどれだけ世界のことを、そして自分自身のことを「わかって」いるのでしょうか? 何もわからないのだとすれば、そもそも私たちは何を信じて生きていけばいいのでしょうか? 私たちはそこに、共に生きていくための何らかの共通の基盤を見いだすことができるのでしょうか?
この問題については、また次回以降で考察してみたいと思います。
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