生成AIが国民の権利を脅かすか。米巨大IT企業にも緊張が走る。

「AI権利章典のための青写真」──。米ホワイトハウスの科学技術政策局は昨年10月、AIの開発などに当たり考慮すべき原則をまとめ、「AI権利章典」として発表した。
5つの原則を定めたこの権利章典は、AIによって自動化されたシステムがイノベーションとして社会生活に寄与することを認める一方で、プライバシーなど米国民の権利を脅かしていると指摘。採用選考や信用判断に使用されるアルゴリズムが不平等を再生産し、新たな偏見や差別を生み出すことなどを問題視している。
AI規制に最も積極的なのはEU(欧州連合)だが、ChatGPTはじめ、AIの技術開発で先頭を走るのは米国だ。その米国が、自らつくり上げたテクノロジーから国民の権利を保護するという強い意志を示したことで、AIをビジネスチャンスと捉える巨大IT企業には緊張が走った。
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