生成AI開発に欠かせないGPUの供給はエヌビディアがほぼ独占。足元では、手に入りにくい状況が続いている。

エヌビディアのジェンスン・フアンCEO(左)と生成AIに用いられるエヌビディアの最新GPU「H100Tensor Core」(写真:エヌビディア)
ChatGPTのブームが収まらない。7月24日発売の『週刊東洋経済』は「ChatGPT 超・仕事術革命」を特集。個人での利用に次いで、今、企業でのビジネス活用も盛り上がりを見せる。そんな生成AIの「最新事情&実践術」を大公開。いち早くChatGPTを特集した本誌だからこそお届けできる特集シリーズ第2弾。
「いやあ、もう本当に困ってしまいますよ。これからどうなっちゃうんだろう」
諦め交じりのため息を漏らすのは、量子コンピューティングベンチャー、blueqat(ブルーキャット)の湊雄一郎社長だ。
クラウドで量子コンピューティングのサービスを提供している同社は、顧客の拡大を受けて2023年の春ごろから自社サーバーを拡張しようとしていた。そのために導入しようとしていたのが米エヌビディア製の最新GPU(画像処理半導体)、「H100」だ。
だが「そのタイミングに『ChatGPT』ブームがぴったり重なってしまい、全世界の企業が何万枚と買い始めたせいで、急にまったく手に入らなくなってしまった」(湊社長)。
“空っぽ”のサーバールーム
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