「週末にまとめて作って冷凍庫へ」がNGな納得の訳 節電にも、食品の美味しさ保つ「冷凍保存テク」

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①食材の保冷効果を利用する

1つめは、冷凍庫に凍った食材をたくさん入れて、保冷効果で低い温度を維持することです。

冷凍庫内は扉の開け閉めや、デフロスト機能(霜取り機能のこと。この話は後述します)によって、頻繁に温度上昇が起きています。冷蔵庫はたくさん詰め込みすぎていると冷えが悪くなるといわれますが、冷凍庫は逆。凍った食材が保冷剤の役割を果たし、扉の開け閉めのときに温度上昇を抑えるのです。

筆者の冷凍庫の庫内(写真:西川剛史提供)

とはいっても、ギュウギュウに詰まっていると食材の出し入れがスムーズにできず扉を開けている時間が長くなります。ですから、整理しやすいように冷凍庫の中は、7~8割ほど詰まっているのがベスト。隙間がたくさんあったら、保冷剤や、水を入れて凍らせたペットボトルで庫内を冷やすのがおすすめです。

②扉の開け閉めを減らす

2つめは、扉を開けている時間や開け閉めの回数を減らし、温度上昇の原因をなるべく作らないようにすることです。

家庭用冷凍庫内の温度は、基本的に「-18℃以下」とされています(国際基準も同じ)が、冷凍庫は扉を開けている時間が長かったり、1日の開け閉めの回数が多かったりすると、庫内の温度が上がってしまいます。

開ける時間は「10秒以内」に

たとえばある実験では、冷凍庫の扉を15秒開けると温度は-13℃まで上がり、-18℃に戻るまで約2分かかりました。30秒では-10℃まで上がり、戻るのに約5分かかりました。

元の温度に戻る時間が長くなると、食品の劣化が進むうえ、温度を下げるためにエネルギーを消費するので電気代もかさみます。

理想は1回の開ける時間を10秒以内にすること。冷凍庫の中を探していると気づかないうちに10秒はすぐに経ちますが、ストップウォッチで10秒測ると意外と長く感じます。時間を意識してもらうためにも一度試してみるといいかもしれません。

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