冷凍庫の扉を開けている時間を短縮するためには、なにより冷凍庫の整理整頓が重要です。使いかけの冷凍食品や長い間冷凍保存し続けている食材は、早めに消費する「断捨離(すぐ食べる)」がおすすめ。保冷剤も溜まりがちなので必要な分だけ残して、ほかは冷凍庫の外で保存し、必要なときに凍らせて使うのがいいですね。
「見える化」と「定位置化」
そのほかに大切なのは、一目で中身がわかるように食品の「見える化」をしておくことです。
冷凍庫の扉を開けたまま中身を確認すると時間がかかるので、透明な保存袋や保存容器に入れます。使いかけの冷凍食品はパッケージのまま口をクリップで留め、パッケージごと透明な保存袋に入れて冷凍庫に入れると、賞味期限や調理方法も確認することができます。
整理整頓のために「定位置化」も心がけましょう。食材別や目的別に分類して、収納する場所を決めておくと出し入れがスムーズになります。使いかけやこまごましたものを入れる場所も作っておけば、そこから早めに使おうという意識も湧いてきます。
冷凍庫は長期保存ができるため整理整頓をし忘れがちですが、1カ月に1回ほど整理してきれいな状態を保てば、扉の開け閉めの時間を減らせて食品の品質を保つことにつながります。
③室温を涼しく保つ
3つめは室温を涼しく保ち、冷凍庫を開けたときの温度上昇を少しでも抑えることです。
夏場は特に室温が高く、冷凍庫を開けるたびに室内の暖かい空気が庫内に入って急上昇します。ですので、冷凍庫を開け閉めする際は、エアコンが効いているタイミングのほうがいいでしょう。
室温をある程度涼しく保っていることは、食品のためにも理想的。一番やってはダメなのは、冷凍庫をベランダなどの屋外に置くことや、屋内でも熱気が溜まりやすい場所に置くことです。庫内の温度が一気に上がって冷凍食品の劣化が進みます。
④冷蔵庫の買い換えも検討を!
日本の家電製品は丈夫なので長く使っている家庭も多いと思いますが、冷蔵庫は10年近く使っていたら、買い替えることをおすすめします。最新の冷蔵庫は、冷凍室の壁の断熱もしっかりしていて、冷凍室の温度を低く保つ技術も進んでいるので、省エネ効果が高くなっています。
電気の使用量ももちろん少なくなり、不必要に電気を使って冷やさなくても温度を保ち、食品の保存状態もよくなります。自治体ごとに異なりますが、通常よりお得に買い替えられる「省エネ家電促進補助金制度」もあるので、制度を確認してみるとよいかもしれません。
買い替えるときは前開きタイプではなく、「引き出し式の冷凍庫」を。冷気は上から下に降りるので、前開きだと冷気が漏れやすく、庫内の温度上昇が起こりやすい。引き出し式なら冷気がとどまりやすいのです。
置き場所に余裕があれば、「セカンド冷凍庫」の購入もアリです。コロナ禍以降、セカンド冷凍庫を持っている人が増えていますが、長期保存用などにセカンド冷凍庫を使うと、庫内の温度を安定化させることもできます。
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