味のクオリティ高し!「コンビニ冷食」進化の裏側 売り場拡充、独自の商品開発などで力を注ぐ

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コンビニの冷凍ピザとは思えないクオリティの高さ(写真:『いますぐ食べたい!冷凍食品の本』より)
物価高が続く昨今、食費の節約や時短調理ができる食品として注目を集める、冷凍食品や冷凍保存テクニック。冷凍食品の商品開発などの経験を生かして「冷凍食品専門家」「冷凍生活アドバイザー」として活動し、『いますぐ食べたい!冷凍食品の本』や『冷凍王子の冷凍大全』などの著書のある“冷凍王子”こと西川剛史さんが、“冷凍”の奥深さについて語る。
今回のテーマは、ここ数年で売り上げが大きく伸長しているコンビニエンスストアの冷凍食品。オリジナル冷凍食品の開発に各社が力を入れるなど、スーパーで販売されている冷凍食品とは異なる「コンビニ冷凍食品」の魅力をお伝えする。

多くの人にとって身近で、気軽に入れるコンビニ。おにぎりや弁当などのコーナーやホットスナックコーナーには立ち寄っても、冷凍食品コーナーは素通りしてしまう人は多いのではないでしょうか。

しかし近年、利便性や簡便性といった消費者ニーズの高まりから、コンビニ各社は店内の冷凍食品の売り場面積の拡大や、独自の商品開発に力を入れており、いま注目されるカテゴリーなのです。

コンビニ冷凍食品3つの魅力

長年コンビニの冷凍ショーケースで並ぶものといえば、アイスクリームとかち割り氷(ロックアイスなど)の2つで、これらがド定番でした。

十数年ほど前からは、セブン‐イレブンを筆頭に小容量パックの冷凍食品販売が本格的にスタート。2017年にセブン‐イレブンが冷凍食品の売り場拡充を主な目的とした「新レイアウト」を導入したほか、ローソン、ファミリーマートを含めた大手3社は、コンビニ利用者のニーズに合わせた独自の商品開発にも力を入れてきました。

そんなコンビニ冷凍食品ですが、大きく分けて3つの魅力があると、筆者は考えています。

①プライベートブランド

1つめは、スーパーで販売される定番冷凍食品とは違った切り口の「プライベートブランド(PB)」の開発に注力していることです。

もともと冷凍食品には、スーパーでまとめて買っておく「家にあったら安心する保存食」というイメージがありますが、コンビニの冷凍食品はそれとは差別化されており、バリエーションが豊富です。有名飲食店やシェフが監修した商品が多いのも特徴で、実際、味の再現性が非常に高いです。

②店舗数

2つめは店舗数が多く、スーパーより身近で手軽に購入できるということです。自宅から一番近いお店がスーパーではなく、コンビニである人も多いかと思います。

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