ホーバス監督と言えば、身長203センチという大きな体躯で、練習中や試合中、まるで怒っているような大きな声で選手に声をかける姿が印象に残る方も多いでしょう。
その迫力に女子選手たちは声をそろえて「怖い」と表現するほどです。
「選手に怒る」と言えば、最近、大阪市の私立高校の野球部監督が選手に暴力をふるったとして問題になりました。
驚異的な成果を上げ、そして選手たちからも愛される「許される怒り方」と、人を傷つけ、やる気を下げる「許されない怒り方」の境界線はどこにあるのでしょうか。
「許される・許されない怒り方」の境界線は?
バスケットの名門、ペンシルベニア州立大学で学んだホーバス監督は、かつては、トヨタ自動車で、国際マーケティングの仕事に携わり、FBIからも内定をもらったという知性派です。
自ら「NBAアナリティックスタイル」を標榜、その徹底した調査・分析、データ活用ぶりで知られています。
足の角度から、ディフェンス、アーチの角度に至るまで、こと細かに観察し、指摘するこだわりで、選手たちも「とにかく細かい」と舌を巻くほど。
つまり、すべての指摘にデータや科学に基づいたきっちりとした根拠・エビデンスがあり、怒られても納得感があるのです。
「世界一厳しい練習」と言われていましたが、「やっていた練習メニューにはすべて理由がある」(著書『チャレンジング・トム』より)。
だから、「怖いが愛情のある怒り方をする」「理不尽に怒らない」(オコエ桃仁花選手)と好意的に受け止められる。
うさぎ跳び100回、グラウンド30周などといった制裁的な「ど根性トレーニング」とはレベルが違うのです。
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