調査結果を受けて、今後は保険金詐取といった刑事事件に発展する可能性があるが、その前段階として焦点となるのが、不正請求の全容解明と、損保ジャパンとの“癒着”だ。
特別調査委が今回実施したのは、あくまでビッグモーターにおける不正請求の経緯や真因の調査だ。
いつから行われていたのか、何件あったのか、なぜ損保ジャパンはほかの大手損保が停止した取引を早々に再開したのか(再開2カ月後に再び中断)、といったことの全容調査はまさにこれから始まることになる。
被害を受けた顧客への対応は後ずれ
損保ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険の3社で、事故車修理の取引(入庫誘導)は年間3万件超あったとされる。そのため全容解明にはまだ数か月かかりそうだ。
そうなると、水増し請求のせいで余計な費用を支払ったり、等級の引き下げで保険料が値上げになったりといった被害を受けた顧客への対応は、その期間だけ後ずれすることになる。
折に触れて時間稼ぎをし、世間の関心が薄れるのを待つかのような対応を続けていると、企業としての信頼を完全に失い、ひいてはその存続も危ぶまれる事態になりかねない。
SOMPOホールディングスの株価・業績 は「四季報オンライン」で
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら