ビッグモーター、組織的な不正請求が明らかに 調査報告書の公表めぐり晒した経営の醜態

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調査報告書の公表を延々と渋っていたビッグモーター(編集部撮影)

中古車販売大手・ビッグモーターによる保険金不正請求問題で、新たな動きがあった。2023年1月に設置した特別調査委員会(委員長・青沼隆之弁護士)が、6月までに報告書をまとめて同社に提出した。

全33工場で水増し請求の疑義

弁護士などで構成される調査委が報告書で指摘したのは次のような点だ。まず、全国に33あった整備工場のうち、すべての工場において事故車修理費用の水増し請求の疑義があったこと。

またその主な手口は、工場長などの指示に基づいて損傷のない車両のパネル部分に板金塗装を施し、修理費用を水増し請求するといったものだったという。

ビッグモーターは水増し請求の発覚当初、その真因は「工場と見積作成部署との連携不足や、作業員のミスなどによるもの」「意図的なものでないことを確認している」とし、不正ではなく、あくまで過失によるものだと主張していた。

ビッグモーターの幹事会社である損害保険ジャパンは、その主張を全面支持するかたちで、それまで各社が停止していた修理取引を抜け駆けするかのように再開していた経緯がある。

しかし調査委は、役員をはじめとした本社サイドが各工場に過度な営業ノルマ(粗利)を課し、現場の社員たちが水増し請求に手を染めざるを得ないような状況に陥らせていた側面があると断定。

そのうえで、適切な営業目標の設定や経営責任の所在の明確化などを求めている。

次ページ調査報告書の提出をめぐる迷走
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