「住みよさランキング2023」北海道・東北トップ50 山形県と福島県が上位に多数ランクイン!

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山形空港(写真:austro/PIXTA)

東洋経済『都市データパック』編集部が1993年から発表している「住みよさランキング」は、自治体ごとに“住みよさ”を表す各指標について偏差値を算出し、その平均値を総合評価として、順位付けを行っている。

全国総合トップ200」「関東編トップ100」「近畿編トップ50」「中部編トップ100」「九州・沖縄編トップ50」に続いて、今回は「北海道・東北編トップ50」を紹介する。

住みよさランキングの算出に用いた「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の各視点や、算出基準となっている各指標の詳細は全国総合トップ200の記事で説明している。

より詳しい情報は『都市データパック』2023年版に掲載しているのでそちらも参考にしていただきたい。

トップは山形県東根市

1位は山形県東根市。空港、新幹線駅が整備されており、交通アクセスがよい。空港周辺には製造業が集積しており、製造品出荷額は米沢市に次ぐ県内第2位となっている。

2位は、岩手県盛岡市。同市の人口は約28.5万人で中核市62市の1つ。北東北(青森・秋田・岩手)の中心都市として、人口と企業等が集中し、大規模小売店店舗が多く、年間小売販売額と同1人当たりの販売額は北東北では1位。

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3位は、福島県本宮市。県内の市では面積は最も狭く、人口は最少。高速自動車道の近辺に工業団地を整備するなど、製造業もさかんなまちだ。福島県は全国的にも世帯当たりの乗用車保有台数が高く、同市は、世帯当たり1.9台と非常に高い。

県別では、山形県と福島県が多数ランクイン。両県からは各々13自治体のうち8自治体がトップ50に入った。ランクインした自治体の割合が少なかったのは北海道で、「子ども医療費助成制度」が足を引っ張った。札幌市も含め、通院の助成対象年齢が12歳以下の自治体が18あり、他の地域では助成対象年齢の引き上げが進む中、この分野では取り残されている格好だ。

カテゴリ別の順位から、その町の「どこがいいのか」が垣間見られる。例えば、北海道苫小牧市は、快適度カテゴリで全国1位。快適度には気候関連の指標を採用しており、雪の降る北日本は評価が低くなりがちだ(夏の最高気温の評価順位は高いが、最低気温の評価順位で相殺されてしまうため)。

その中で、全国1位となった理由は、「転出入人口比率」が高く、気候要素がそこまで不利に働かなかった点があげられる。厳冬で知られる北海道にありながら苫小牧市は太平洋に面し、雪が少なく気温が比較的穏やかなのだ。また、札幌市や新千歳空港に近く、まちの魅力を高める試みとしてIRを含む国際リゾート構想の実現に向け取り組んでいる。

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