1993年から毎年公表している「住みよさランキング」は、住みよさを表す各指標について偏差値を算出して、その平均値を総合評価として順位付けしている。この記事では、全国総合トップ200までのランキングを公開。なお、より詳しい情報は『都市データパック』2023年版に掲載しているのでそちらも参考にしていただきたい。
算出指標は、カテゴリー別(安心度・利便度・快適度・富裕度)の4つからなる20項目を選択。なお、ランキング対象は前回と同じく全国の792市と東京特別区20区(千代田区・中央区・港区を除く)の合計812市区となっている。
総合1位は石川県の野々市市
住みよさランキング2023の総合1位は、一昨年1位の石川県野々市市だった。利便度の上位6位までが東京都という中で8位と、買い物環境の良さでは全国トップクラス。
5年ぶりに公表された『小売業年間販売額』(令和3年経済センサス活動調査)の最新値でも、『1人当たりの小売販売額』は依然として高水準にあり、利便度の優位性は今後も変わりそうにない。
総合2位は前回1位の東京都武蔵野市。利便度5位と富裕度1位は、総合1位の野々市市を上回っているが、安心度が782位と振るわなかった。安心度の多くの指標で全国平均以下であり、安心度の改善が課題となっている。
総合3位は前回2位の福井県福井市。前回を上回ったのは利便度(40位)のみだが、安心度・快適度・富裕度どれもバランスよく平均以上をキープして強みを発揮している。
初のトップ10入りを果たした熊本県人吉市(総合9位)を除いて上位10位の顔ぶれに変更は見られなかった。躍進が目立ったのは、昭島市(97位⇒15位)、国分寺市(89位⇒28位)、調布市(102位⇒36位)、国立市(179位⇒65位)、三鷹市(176⇒86位)、西東京市(286位⇒219位)、東久留米市(408位⇒300位)などの東京都北多摩エリアの市に集中していた。
上位50位と下位700位以降は、入れ替わりはあるものの顔ぶれに変更が少なく、このゾーンは順位変動が低いと言える。統計はストックを基本に公表される面があり、同じ指標で比較する場合は違いが出にくい傾向があるためだろう。しかし、順位が200位~700位までのゾーンは変動が大きく、例年100位以上の浮き沈みはこのゾーンが中心になっている。
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