有料会員限定

ガンでも休めないライターを追い込むインボイス 消費税を押し付け合う「勝者なきデスゲーム」

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

当事者が訴える声を上げざるをえない理由。

インボイス制度を考えるフリーランスの会代表 小泉なつみ氏
小泉 なつみ(こいずみ・なつみ)/インボイス制度を考えるフリーランスの会代表。1983年生まれ。テレビ制作会社、出版社を経てフリーランスの編集者・ライターに。2021年末、オンライン署名を立ち上げ、22年「インボイス制度を考えるフリーランスの会」を結成した。

特集「インボイス完全マニュアル」の他の記事を読む

xxxx
『週刊東洋経済 2023年7/1特大号[雑誌](インボイス完全マニュアル)』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

年収300万円のライターがインボイス制度で課税事業者に転じた場合、激変緩和措置が終わると約14万円の納税が発生する。負担増により、生活費に充てられる金額は月15万円未満になるとのデータもある。声優などの有志団体が行った調査では、2〜3割が「制度が実施されれば廃業を検討」と答えている。

政府が「新しい働き方」と掲げるフリーランスは約1600万人に達し、働く人の4人に1人がフリーランスだ。現場作業員、美容師、翻訳家、ITエンジニアなど、職種は多岐にわたる。ネット通販でお世話になっている軽貨物ドライバーも個人事業主の場合が多い。

モノやサービスの多くにフリーランスが介在しているが、1000万円超稼ぐ事業者は一握りで、9割が免税事業者といわれている。

フリーランスには産休も育休もない

次ページ勝者なきデスゲーム
関連記事
トピックボードAD