インボイス制度が導入された際、個人事業主の選択肢は3つだ。
30代の美容師の男性は、今年、美容院の聖地とも呼ばれる東京・青山の美容院に就職した。といっても転職ではない。これまでは特定の店に縛られるのを嫌い、フリーランスの美容師として働いていた。しかし最近、その店のオーナーにあることを言われて、「お店に就職したほうが楽だ」と思い、就職を決断したという。
彼にそう決意させたオーナーの言葉とは、「インボイス、どうするの?」というものだった。そして「免税事業者のままでいく? それともインボイス登録をして課税事業者になる?」と畳みかけられ、もうちんぷんかんぷん。「何ですか、それ?」とオーナーに説明を求めても要領を得なかった。
「よくわからないものに手間と時間を割くのがもったいなく、社員になったほうが楽だと思った。それよりも今は技術を磨き、将来独立して自らの店を持ちたい」。そう美容師は語ってくれた。




















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