元国税芸人が教える「インボイス制度」の重要知識 わかっているようでよくわからない仕組みを解説

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インボイス制度について解説します(写真:Hirotama/ PIXTA)
2月16日からいよいよ始まった確定申告。わかっているようでよくわからないのが「税金」であり、今まさに頭を悩ませている真っ最中というフリーランスの方も多いことでしょう。そんな人たちの頭をさらに悩ませる制度が、今年10月から始まります。そう「インボイス」です。元国税芸人のさんきゅう倉田氏に、著書『元国税芸人が教える!フリーランスで生きていくために絶対知っておきたいお金と税金の話』の中から、フリーランスの最大の関心事「インボイス」について解説してもらいます。

インボイスを学ぶ前に知って起きたいこと

なんとなく税金に関する制度だろうな、とは思っていても具体的になんなのかはわからない、それがインボイス。

これは消費税に関する制度です。まず、多くのフリーランスが消費税を納めていません。

「え、消費税って納めるものなの? 買い物をしたときに、負担するだけじゃないの?」

と思う人もいるでしょう。取引をして消費税を受け取っている人は、消費税を納める必要があります。

しかし、消費税を受け取った覚えのない方もいるでしょう。特に、芸人をしていると、自分で取引先に対して請求書を出すことがありません(ぼくは出しています)。

だから、消費税を受け取っている感覚がない。それでも、所属事務所は本体価格と消費税を合わせて、企業やテレビ局に請求しています。

たとえば、吉本興業さんに10万円で仕事の依頼が来たとします。吉本興業さんは、依頼主にその10万円が税抜か税込かを確認します。税抜なら請求書の金額は消費税を加えて11万円、税込なら10万円になります(吉本興業さんは法人なので、源泉徴収しません)。

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