元国税芸人が教える「インボイス制度」の重要知識 わかっているようでよくわからない仕組みを解説

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この11万円または10万円のうち、何割かが仕事をした芸人のみなさんに振り込まれますが、毎月送られてくる明細書には消費税の金額は記載されていません。

記載はされていないけれど、消費税が含まれています。一般に、お店で物を買ったら、レシートに消費税の金額が記載されています。ぼくが、どこかの企業と取引するときも請求書には消費税の金額を記載しています。

消費税がかかる取引、かからない取引

どんな取引にもこのように消費税がかかっています。ちなみに、世の中には消費税がかからない取引もあります。住宅の貸付や私物をメルカリで販売するような場合は、一般的に消費税がかかりません。

消費税が記載されていない場合でも〝消費税は含まれている〞と考えるのが、消費税のルールです。 会社員やパート・アルバイトであれば、消費税はお店で一方的に払うものであって、受け取ることはありません。

しかし、われわれ個人事業者やフリーランスは、取引をして消費税を受け取ります。受け取ったその消費税は、国や地方自治体に納めなければいけません。だから、毎年消費税の確定申告で、消費税の金額を計算して、消費税を納めます。

「お、ちょっと、待てよ、2月か3月に、税務署に行ったりパソコンで国税庁のホームページにアクセスしたりして、確定申告をしているぞ。あれは確か、所得税だったな。消費税の確定申告なんて聞いたことがないし、周りは誰もやっていないぞ」

そう、消費税の確定申告は必要な人と必要でない人がいます。必要でないのは 「免税事業者」 であるため。2年前の売り上げが1000万円以下の人は、消費税の確定申告も納税も免除されます。

だから、ほとんどのフリーランスが消費税のことを気にしなくていい。取引をして、消費税分の10%を受け取っているのに、納税はしなくて良いという優しいルールの中で仕事をしています。

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