元国税芸人が教える「インボイス制度」の重要知識 わかっているようでよくわからない仕組みを解説

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「2年前?」と疑問に思ったあなた。売り上げがずっと1000万円以下の人は、ずっと免税事業者です。

インボイスが始まるとこれまで免税事業者だった売り上げ1000万円以下の人たちも、インボイスに登録したら消費税の確定申告と納税が必要になります。今まで払わなくてよかった消費税を払わなければいけない。だから、みんな騒いでいるんですね。

登録するかしないか選べるインボイス

今まで消費税の納税と確定申告をしていなかった人は、インボイスに登録するかしないかを選ぶことになります。

登録をすれば納税と確定申告をしなければならないし、登録をしなければやることは今までと変わりません。登録しないほうがいいと考える方もいるでしょう。

しかし、登録しないと取引先が損をしてしまいます。だから、消費税を納めるようになって手元のお金は減ってしまうけれど、インボイスに登録せざるをえないフリーランスがたくさん現れると思います。

で、インボイスに登録を決めたあなた。まず、適格請求書発行事業者の登録手続きをする必要があります。「適格請求書」と出てきたら、インボイスのことです。登録すると、〝登録番号〞がもらえます。今まで取引先に送っていた請求書にその登録番号を記載すると、請求書は「適格請求書」になります(厳密には、消費税の区分なども記載する必要があります)。

登録は、管轄の税務署への書類提出か、スマホでの申請になります。制度は2023年10月1日から始まり、国税庁は2023年9月30日までにインボイスの登録申請書を提出しましょうと案内しています。

おそらく、2〜3月に確定申告をするために税務署に行った人は、インボイスの案内を見かけることでしょう。

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