これはどういうことかというと、「ここのお店はチーズを使った料理が美味しいんですよ。ほら、このリゾット、食べてみて! どうですか?」という具合に、丁寧語と友達口調を交ぜて使うのだが、会っていく回数が増えていくにつれて、友達口調の割合を増やしていく。
相手に敬意を払い、真剣さや真摯さを伝えることができるのが、ですますの口調。軽妙さや親しさを伝えることができるのが友達口調なのだから、2人の関係性を見ながら、丁寧語と友達口調のバランスをうまく取り入れていくことが大事なのだ。
また、普段は友達口調で話しているカップルが、どこかの節目節目で大切なことを伝えるときには、あえて丁寧語を使ったほうが、気持ちがより真っすぐに届く。
例えばプロポーズのシーン。
「一生大切にするよ。僕と結婚して!」と言うよりも、「一生大切にします。僕と結婚してください」と言ったほうが、言葉に重みが出て、気持ちがストレートに伝わる。言われた女性もうれしいだろう。
伝えるときの見た目も大事
もちろん、伝えるときの見た目も大事だ。
“メラビアンの法則”をご存じだろうか。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学名誉教授だったアルバート・メラビアンが提唱した法則なのだが、人間が他人とコミュニケーションをとるときには、言語、視覚、聴覚の3つから情報を得て、相手を判断する。その判断の割合が、言語が7%、聴覚が38%、視覚が55%なのだそうだ。
そうだとすると、プロポーズは男性が正装をしてひざまずき、バラの花束を差し出して、「一生大切にします。僕と結婚してください」と、55%の視覚と38%の聴覚を刺激したほうがより効果的ということになる。
Tシャツにジーンズ姿で、「一生大切にするよ。僕と結婚して!」と言うよりも女性に感動を与えるのだ。言語の意味は、2つとも“結婚してほしい”ということを伝えているのだが。
そして今回の記事の冒頭に戻るならば、お見合いシーンでは、男性はスーツにネクタイ、女性は可憐で清楚な服装でその場に臨み、敬語や丁寧語で会話したほうが相手に好印象を与える。つまりは、お見合いの通過率が高くなるというわけだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら