結婚相談所でお見合いする場合、お見合いのお茶代は「男性が払う」というルールはないのだが、暗黙の了解事項となっている。カジュアルな婚活アプリなどでは、飲み物を最初に買ってから席に着くタイプのカフェで会うことが多い。それぞれが自分の飲み物を買ったり、男性が2人分買ったりしているようで、それはカップルによってさまざまだ。
相談所のお見合いは、“一生の伴侶となる人との出会いになるかもしれない”という考えのもと、格式を重んじて、ホテルのティーラウンジなどでお見合いが行われる場合が多い。ホテルのラウンジは、コーヒー1杯が1500円前後する。それに消費税を入れて2人分払うとなると、男性にとっては侮れない出費となる。
支払いまでの過程が心地よくない
以前、こんなことがあった。ようこ(38歳、仮名)が、みつお(43歳、仮名)とホテルのティーラウンジでお見合いをした。自己紹介も含め1時間程度話をして、滞りなくお見合いは終わった。
「では、そろそろ行きますか」
伝票を持ってみつおが立ち上がり、それに着いてようこも出口に向かった。レジの一歩手前まで来ると、みつおがようこに言った。
「お見合いのお茶代は、男性がもったほうがその後の話がうまく進むと、仲人から言われてきたのですが、まあ、それも……」
そこで、口ごもったのだが、ようこに言わせれば明らかにその後に続く言葉は、「おかしな話ですよね」ではないかと。そこで、ようこは言った。
「私のお茶代は、自分でお支払いしますよ」
すると、みつおは、レジに来たウェイターに、「会計は別々でお願いします」と伝えた。
後日、その報告を入れてきながら、ようこは言った。「自分で飲んだお茶代は、自分で払って当然だと思いますが、そのやり取りする過程が心地よくなかったです。今回のお見合いは、お断りでお願いします」。
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