自然な出会いで結婚するのと、婚活で出会って結婚するのとの一番の大きな差は、まずは条件から入ることだ。
サイトを見て、年齢、住んでいる場所、年収、職業など、“この人となら結婚してもいい”と、まずは条件を納得できた人に申し込みをかける。また、申し込まれてきたお見合いを受諾する。
そして、お見合いをするのだが、良いか悪いかわからなかった相手には“交際希望”は出さないほうがいいと、私は思っている。もちろん、自分の中で、“もう一度くらい会ってみるか”という気持ちが勝っていたら“交際希望”を出すのも悪くはない。
「無意味」な交際希望は出さない
こんな会員がいた。
やすえ(39歳、仮名)は、ほかの相談所で2年間活動をしてきたのだが、なかなか結婚相手に巡り会えず、活動場所を変えてみようと、私のところにやってきた。
私の相談所での初めてのお見合いは、個人事業主のあきお(45歳、仮名)だった。お見合いのときは少々理屈っぽいところが気になったが、テンポよく会話ができたので、交際希望を出した。
ところが、初めてのデートのときのこと。確定申告の時期と相まって、彼が税金の話をした。税務関係の仕事をしていたやすえは、その話の所々が間違っていたので、そこを指摘すると、「いや、そんなことはないですよ」と、やすえが言ったことを認めなかった。
また、最初のデートでは、あきおが1000円程度のランチをごちそうしてくれたので、別れ際に、「次回は、私にごちそうさせてください」とやすえが申し出た。その後、2回目のデートの日程が決まると、あきおが「ここに行きませんか?」とLINEにURLを貼ってきた。その店は、一番安いランチが2000円から始まっていた。
やすえは、私に言った。「2回目のデートは、結局2人でランチして、5000円くらいかかりました。ごちそうするのはかまわなかったんですが、“この間のランチは2000円ちょっとだったのに”と思ったら、いい気持ちがしなかった」。
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