(第64回)2012年度新卒採用動向調査【前半戦】 学生の動き

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●理系は文系の2倍の14%がリクルーターと接触

図表8:リクルーターとの接触の有無(文理別)

 リクルーターに関するアンケートを見ると、企業が理系採用に熱心な様子が読み取れる。「リクルーターと会った」「リクルーターから連絡をもらった」は文系が10%弱にとどまるのに、理系は文系の2倍の20%強だ。

図表9:リクルーターとの接触の有無(大学クラス別)

 大学階層別で見ると、理系学生の比率が高い国公立校がリクルーターとの接触率が群を抜いて高い。中堅私大、その他私大では、リクルーター接触は少なく、存在そのものを知らない学生が多い。

●理系学生の応募動機を強める研究室訪問

図表10:研究室訪問の有無(理系)

 研究室訪問は、理系採用の主要メソッドだ。理系でも自由応募が一般的だが、教授と学生の関係は文系よりも深いので、採用担当者やリクルーターは教授にあいさつに行く。
 教授にあいさつしてそのまま帰ることもあるし、学生と話す機会を作ってもらうこともある。大学階層別で見ると研究室訪問はクラスによってかなり異なっており、旧帝大クラスでは12月現在で約45%が訪問を受けている。
 早慶クラスも約35%と多いが、旧帝大以外の国公立、上位私大と比べても大きな差はない。また「具体的な話」を早慶クラスはきちんと聞けていないようだ。早慶を含めて私立理系研究室は学生が多く、国公立は少ない。学生数の違いが「具体的な話」の違いになっているのかもしれない。
図表11:訪問を受けた企業への応募(理系)

 研究室訪問を受けて話をした学生の反応はどうか。
 「応募する」が3分の1、「検討」を含めると約8割の理系学生が関心を示している。旧帝大、早慶クラスだと約4割が「応募する」と回答している。おそらくこのクラスの大学へ研究室訪問する企業は、研究室とのかかわりが深い大企業が多いのではないかと考えられる。
 文系と比べると理系学生は時間の余裕がないから研究室訪問は歓迎される。企業の採活にとって有効な手段だ。

HRプロ株式会社(旧社名:採用プロドットコム)
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
人事のプロを支援するポータルサイト「HRプロ」を運営。新卒/中途採用、教育・研修、労務、人事戦略などの業務に役立つニュース、ノウハウ、サービス情報、セミナー情報を提供している。HR担当者向けのセミナーも東京・大阪で開催している。

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