注意!「副業の落とし穴」意外に多い"重大NG4つ" ブームだからこそ「気をつけるべき4つの点」

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
拡大
縮小
【落とし穴④】「高い報酬」だけにこだわってしまう

「プロの副業人材」として働くにあたり、報酬はいくらが妥当なのか、きちんと交渉することは大切です。

しかし、高い報酬を求めて何度も無理な値段交渉をするというのは、考えものです。特にキャリアアップを目的とした副業の場合には、「お金は、あとからついてくる」という考え方も必要になります。

僕は、キャリアアップのための副業をする意義は、「目先の収入」よりも、人生100年時代を生き抜くために未来の「収入チャネル」を増やすことにあると考えています。

そうして複数の副業先を確保しておけば、本業で思うようなキャリアを歩めなくなったとしても、「いざというときに副業を本業に置き換える」こともできます。

副業は「人生のセーフティネット」となるのです。

セーフティネットは1枚よりも2枚、3枚と、多いほうが安全です。

複数の副業先を確保しておく、つまり「人生のセーフティネット」を複数持つことで、キャリアが断絶するリスクを、より減らすことができます。

複数の副業先を確保しておくことで、「キャリアが断絶するリスク」を、より減らすことができ、「最高のセーフティネット」になる(図『スタートアップ「転職×副業」術』より)

副業は「人生の転ばぬ先の杖」になる

収入増だけを狙った副業ではなく、キャリアアップのための副業をする場合、「プロの副業人材」として、「成果を出せるスキル」をきちんと身に付けてからにしましょう。

まだ「成果を出せるスキル」がないのであれば、いまいる環境で「成果が出せるレベル」まで技を磨くか、育成余力のある会社で技を磨く努力をすべきだと思います。

キャリアが垂直的だったこれまでは、新卒入社した会社=「本業」で、60歳までにどこまで出世の階段を上れたかが「成功の指標」でした。

しかしこれからは、「60歳以降に持続可能な仕事がどれだけあるか」が、ビジネスパーソンの成功の指標になってくるのではないでしょうか。

人生という耐久レース、「転ばぬ先の杖」として、「選び方」に注意したうえで、早めに副業に挑戦してみることをおすすめします。副業は「選び方次第」で、人生の「最高のセーフティーネット」になるからです。

藤岡 清高 「スタートアップ転職・副業のプロ」アマテラス代表取締役CEO

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ふじおか きよたか / Kiyotaka Fujioka

「日本からGoogle・Facebookを100社創業する」をミッションに掲げるアマテラス代表取締役CEO。1974年生まれ。「スタートアップ転職・副業のプロ」として、これまでに2000人以上からスタートアップ転職や副業の相談を受ける。2011年に創業したアマテラスを通じて、毎年200人以上がスタートアップ企業のコアメンバーやCxO候補として参画。アマテラスとの契約後に上場をしたスタートアップ企業は140社以上、M&AなどでEXITした企業は50社以上にのぼる。著書に、スタートアップで「働きたい人」「副業してみたい人」の入門書『「一度きりの人生、今の会社で一生働いて終わるのかな?」と迷う人のスタートアップ「転職×副業」術』がある。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT