これに対して、あらかじめ決められたシンプルなトレーニングのようなものが足場の役割を果たせば、僕たちは生き生きとして計画を立てたり、毎日を過ごすことができる。
主体的に行動しているという感覚が得られ、自由を実感できるのだ。
ジョッコによると「生活の中に自由──金銭的な自由、時間的な自由、健康的な自由など──を求めるなら、規律によってこれらの自由を手に入れることができる」。
バックアップを用意しておけ
「2は1であり、1は0である」
これは、ネイビーシールズでよく使われる表現で、ジョッコいわく「バックアップを用意しておけ」という意味だ。
2つのものを持っていたら、1つが壊れたり失くなったとしても1つは残る。1つしか持っていないと、壊れたり失くしたりしたらひどい目に遭ってしまう。
作家フランツ・カフカの言葉に、私の好きなフレーズがある。「必要ないものを持っている方が、必要なものを持っていないよりいい」。
人生や仕事において、どこで「単一障害点(いわゆる隘路)」を取り除くことができるか?
ジョッコはこう付け加えた。「バックアップの道具を持つだけではダメ。起こりうる非常事態に備えてバックアップの計画を立てなければならない」。
ティム:優れた指揮官の資質は?
ジョッコ:真っ先に思い浮かぶのは「謙虚さ」。謙虚でありながら、優れた指導者でなければならない。
シールズチームで訓練を行っていたとき、指導能力がなかったので、各チームのリーダーをクビにしようとしたことがある。
その主な理由は、武器を扱う能力に問題があったからではなく、体力に問題があったからでもなく、危険行為をしたからでもない。
相手の話を聞く能力、心を開く能力、よりよい方法を探す能力に問題があったから。そう、謙虚さに欠けていた。
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