サハリンと日本、その「連なり」を感じる旅

奈良美智氏と石川直樹氏が見た「北方」

狩猟後の儀式

会場には2人旅の写真以外にも、石川さんがこれまでに北海道やサハリンを訪れて撮った写真が展示されている。石川さんは北方の人々の動物や自然に対する考え方に敬意を持ち、以前から旅をしていた。

石川直樹「ARCHIPELAGO」photo:Naoki Ishikawa (C)Naoki Ishikawa

 

この写真は、北海道の釧路の北の弟子屈(てしかが)で、アイヌの人たちが猟をしたときに撮影したもの。祭壇のようなものを立て、鹿を撃ってきてナイフで解体した。

「儀式を行ってから肉を分割するんだけど、最後に肉の端切れみたいなものを山に返すんです。そういう考え方は北の方の人たちと同じ。アラスカでも、秋にベリーをいっぱい摘む。だけど摘み切らないで少し残しておく。木の実を拾うけど、ちょっとだけリスの巣穴に入れていく。北方には自然と付き合ってきた人がいて、それと同じような考え方で目の前の世界と向き合っている人たちが僕は好きなんです」(石川さん)

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