その際に、漢字を一緒に覚える必要はありません。対面で話す際に「かがみさん」という名前を思い出すことができれば、それでひとまずよしとしましょう。
ほかに、地名が名前になっている場合も覚えやすいものです。その土地の特産品などと関連付けてイメージをします。
「千葉さん」なら、その人がピーナッツを食べているところ。
「宮崎さん」なら、その人がチキン南蛮を食べているところ。
もちろん「自分が知っているその土地のイメージ」で十分です。なぜなら脳は「自分自身に関係があること」が大好きだから。「自己関連付け効果」という心理効果が発動して、記憶が強化されます。
もしくは、覚えたい「名前」から連想する知人や有名人のイメージを利用して、覚えるという手もあります。ここでも自由な発想を大事にしてください。
たとえば「坂本さん」なら「彼は坂本龍馬の子孫で、プライベートでは『○○ぜよ』という語尾を使っている」。
「松下さん」なら「彼女は実は松下幸之助の家系で、豪邸にお住まいのご令嬢である」。
これらは強烈なイメージですから、そう簡単に忘れることはないはずです。
今回は、名前をイメージ化する3つの方法をご紹介しました。
しかし、大前提として対象に興味があれば、どんなに複雑なことでも、大量に容易に覚えることができるものです。
たとえば、動物や昆虫の名前、「ポケモン」の架空のモンスターなどを、膨大に記憶している人がいます。
また、アイドルグループのファンの人たちも同様です。統一された衣装のメンバーたちを一瞬で識別し、名前を正確に言い当てることができます。
ファンにとって、それは当たり前のことでしょう。ですが記憶のプロから言わせてもらうと、それは「好き」だからこそ発揮される卓越した能力です。
「テクニック」より結局「好き」が勝つ
以前、私はとある番組の企画で、AKB48の研究生メンバー(約50人)の資料だけを見て、顔と名前を覚えたことがあります。
資料にある顔写真は初めて見るメンバーばかり。雰囲気が似ていて、顔の向きまで全員ほぼ同じ。
つまり私は、顔の特徴のわずかな差異や、髪型の細かい違いを見つけ、その印象をフックとしてあらゆる記憶法を駆使し、覚えねばなりませんでした。
その企画では、すべて正解をすることができましたが、プロでも焦ったことは事実です。一方、ファンの人にとって、好きなグループメンバー50人の顔と名前を覚えることは、簡単なことだと思います。
「好き」の力は素晴らしいと痛感しました。
もっとも、この記憶の例は極端な話でしょう。しかしビジネス上、大事な場に臨む前に「名前をきちんと覚えて、その名前を呼びかける」などと気合いを入れることができれば理想的です。
最初はゲーム感覚で、楽しみながら取り組んでみてください。
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