このような性格の人がリラックスできる時間を確保するには、仕事で使うツールやアカウントを限定するのがよさそうです。あらゆる連絡を常に見ない、見られない環境を作るといいでしょう。
*2 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」では、上記の相談のような事態を避けるために「役職者、上司、同僚、部下等から時間外等にメールを送付することの自粛を命ずること等が有効」としています。
*3 フランスで2017年に改正施行された労働法で取り入れられた権利で、世界的に注目されています。日本でも大手企業を中心にこの考え方を取り入れた社内ルールを整備・導入するなどの動きがあります。
*4 株式会社NTTデータ経営研究所「働き方改革2021withコロナ」
休日出勤は断ってはいけない?
相談:フルタイム勤務です。休日出勤を断ったら、懲戒になりました!
企業が自社スタッフに休日出勤を命じるときは、2つの条件が揃う必要があります。なお、週40時間未満の所定労働時間で働く労働者については、その時間までは次の条件がなくても、時間外・休日労働を命じることができます。
① 就業規則に、「休日出勤を命じることがある」という規定がある。
② きちんと手続きを踏んで結ばれた三六協定*5がある。
逆を言えば、フルタイムで勤務しているのにこれらの条件が揃っていないときは休日労働を拒否できます。休日労働をしたくない場合は、まず自分の会社がこの条件を満たしているかを確認してください。もし、①と②の両条件を満たしているのであれば、原則として休日労働は断れません。
そもそも企業に勤めるとは、「労働力を提供し、報酬を得る」という契約を結ぶことになります。ですので、企業は自社スタッフに対して、契約の範囲内で仕事上の指揮命令をすることができます。この命令を正当な理由なく拒否することは契約違反にあたってしまい、懲戒対象になりえます。
また、懲戒処分を行うには、就業規則に「懲戒の理由」と「どのような処分があるか」について規定されている必要があります。規定があるからといって、懲戒処分が常に有効になるわけではなく、常識的に考えて重すぎる懲戒は無効とされます。
例えば、デートを理由に休日出勤を一回断った程度なら、口頭での注意や始末書を書かせるなどの軽微な処分が妥当です。ただし、たびたび休日出勤を拒否すれば、徐々に重い処分になってもいたしかたないでしょう。とはいえ、子育てや介護などの事情で休日出勤が難しいときは、事前に上司に相談しましょう。休日出勤の免除やスケジュールを配慮してくれる可能性があります。
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