DV疑惑晴れたジョニー・デップ叩くメディアの罪 女性が嘘をついていたことを認めようとしない
ジョニー・デップのカンヌ国際映画祭への出席がメディアで取り沙汰されている。昨年、デップは元妻アンバー・ハードの名誉毀損裁判に勝ち、潔白を証明した。にもかかわらず、記者は映画祭のディレクター、ティエリー・フレモーや、審査員を務めるブリー・ラーソンにデップが出演する映画を上映することの是非について質問。その反応を記事にして「物議を醸している」と書き立てているのだ。
騒いでいるのは、主にアメリカの主要メディア。それがあちこちに拡散して、あたかも多くの人がデップ出演映画の上映を疑問視しているかのような印象を与えている。
判決が出たばかりの時も、アメリカで最もメジャーなセレブ雑誌『People』は「論議を呼ぶ判決」という言葉を好んで使い、New York Timesは女性コラムニストに批判的な意見記事を書かせ、Los Angeles Timesは女性ふたりにこの判決をどう思うかについて対談をさせた。
女性が嘘をついていたことを受け入れない
今週もまた、Los Angeles Timesのコラムニストは、当時を振り返って「ヴァージニア州の陪審員はハードがデップの名誉を毀損したとの判決を出したが、「#MeToo」から後戻りした、あるいはデップというより権力がある人物が正義をゆるがしたと見る向きも多かった」と書いている。
実際のところ、6週間にわたってライブ中継された裁判を見ていた人たちから、そんな意見はほとんど聞かれていない。大量の証拠をちゃんと見ることもせず、証言を聞いてもいない人たちが、女性が嘘をついていたという判決を受け入れる記事を出すことを恐れているだけだ。
これは、「#MeToo」がもたらした副作用ともいえる。「#MeToo」が起こる前、女性は男性から被害を受けてもなかなか声を上げられなかった。信じてもらえないどころか、仕返しを受けてキャリアを失ったりしたからだ。
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