かつて、日光浴は体にいいとされ、日焼けした小麦色の肌が健康的なイメージをもっていた時代もあった。だが、それももう昔の話。“紫外線の含まれる太陽光を浴びることはむしろ体に有害なことのほうが多い”ようだ。
紫外線は浴びないほうがいい
「紫外線はカルシウムの吸収を促して骨を丈夫にするビタミンDを体内で作るのには役立ちますが、わざわざ日光を浴びなくても、普段の生活で必要量は足りています。むしろ、紫外線は肌のシミやシワ、たるみの原因になるほか、免疫低下や皮膚がんのリスクを高めるため、極力浴びないほうがいいです」と山本医師。
紫外線がシミやシワ、皮膚がんの原因になることは多くの人が知っていることだが、紫外線の免疫低下については、知らない人も多いのではないだろうか。
「皮膚の表皮には免疫機能を司る細胞があるのですが、体の免疫はここから情報を得て、病気などを予防するシステムが働きます。ところが紫外線を多く浴びると、この細胞のDNAが傷つき、うまく機能しなくなることがあります。その結果、免疫力の低下が生じてしまいます」(山本医師)
紫外線は波長の違いでUVA、UVB、UVCの3種類に分類される。UVCはオゾン層でほとんど吸収されるため、地表に降り注ぐのはUVAとUVBの2つだ。
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