浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。今回は世帯年収200万円の母子家庭で育ち、高校卒業後専門学校に進学。卒業後に海外での生活や個別指導塾の勤務を経て、30歳で東大受験を決断し、1日3時間程度の勉強を続け、3浪で合格した青戸さんにお話を伺いました。
みなさんは、大人になってから新しいことに挑戦したことはありますか。
歳を重ねるごとに新しいことをはじめるのが億劫になってくると思います。しかし、今回インタビューした青戸さんは30歳で人生初の大学受験を決断し、3浪の末に東京大学に合格したという驚きの経歴の持ち主でした。
海外生活や引きこもりを経験
青戸さんは専門学校を卒業後、好きだったメジャーリーグの球団職員になるために海外に渡ったものの、願い叶わずに帰国。そのあとすぐ病気になり引きこもりを経験。30歳まで、社会の厳しさ、辛さを味わってきました。
そんな彼は、33歳で東大に合格します。それも、1日わずか3時間の勉強を3年間続けての結果でした。
どうして、30歳になって受験勉強をしようと思ったのでしょうか。少ない勉強時間で東大合格を実現できたのは何故なのでしょうか。
青戸さんは1983年、鳥取県の農村部に、設計士の父親と専業主婦の母親のもとに生まれました。
進学熱が激しい地域ではなく、家族も教育熱心ではなかったようですが、青戸さん自身は成績がよく、公立の小学校・中学校では基本的に上位10%には入る成績だったそうです。
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