40代や50代で「人生が楽しくない人」の共通点 「チャッター」への気づきが自己価値の軸となる

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そもそも人生は楽しいのだろうか? 我々は必ず死ぬのに、なぜ生きているのだろうか?

自分とは何なのかと掘り下げていくと、先述した「人生は困難である」ということに突き当たり、じゃあどうするのか、ということになります。

この困難なプロセスは人によって違います。だからこそ、自分自身のチャッターに気づき、本書にあるような「自分オリジナルのツールボックス」を作っていくことが人生を豊かにさせると先人の研究者は教えてくれています。

「人生楽しくない」「自分なんて最悪だ」もチャッターです。「人生には楽しいこともある」「自分の少しはマシな部分はこれだ」というのもチャッターです。そのチャッターをどう扱っていくのかは自分でできることです。

「充実感」は自分で作ることができる

チャッターに気づき、セルフトークに変え行動を作っていく。そのツールボックスを作り続けていくことは、自分の最大の味方になります。

こういったメンタルトレーニングの結果得られることは、人間の幸福感にとって大切だと言われている「人の役に立っている感」「自分自身のコントロール感」「自己存在感」を本当の意味で感じることです。この充実感は、自分で作ることが可能です。

チャッターは、自分自身であり、自分の人生を構成しています。チャッターが、その人が見る場所を決め、俯瞰も集中も決め、自分をコントロールしているということが、膨大なチャッター研究から理解できると思います。
ここがわかると主観が変わり、仕事の意味や、人間関係も変わります。人生は困難だからこそ生き甲斐があるのだ、と。

(構成:泉美木蘭)

田中ウルヴェ 京 スポーツ心理学者、五輪メダリスト

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たなかウルヴェ みやこ / Miyako Tanaka-Oulevey, PhD

1988年にソウル五輪シンクロ・デュエットで銅メダル獲得。引退後、10年間の日米仏の代表チームコーチ業とともに、米国大学院でスポーツ心理学を学び修士号取得。2021年、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科博士課程にて博士号取得。現在、慶應義塾大学特任准教授、日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング上級指導士、国際オリンピック委員会(IOC) Revenues and Commercial Partnerships委員などをつとめ、経営者やビジネスパーソン等幅広くトップパフォーマーの心理コンサルティングに携っている。アスリートが人生の意味を考える学び場「iMiA(イミア)」主宰。

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