「不安」で頭がいっぱいな人の考え方の悪いクセ 起こりうる結果を3パターンで予測してみる

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不安に負けない心をつくるにはどうしたらいいのでしょうか(写真:Graphs/PIXTA)
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「毎日、イヤなニュースばかり……」「病気になるのが不安……」「失敗したらどうしよう……」
不安になってしまうのは誰にでもあることです。不安を感じたときは、まずは冷静になって「本当に不安に思うべきことは何か」を見極めることが肝心です。そして、適切な行動を見つけていく必要があります。
不安にひきづられない方法とは?精神科医・和田秀樹氏の著書『不安に負けない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』より一部を抜粋し再構成のうえお届けします。
1、起こりうる結果を3パターンで予測してみる
★不安にかられると、最悪の結果ばかり考えがち。
★起こりうる結果を3パターンで予測すると冷静になれる。
★「やってみなければわからない」ことに目を向けよう。

不安が現実化したらどうなるのか

世の中には認知症になることを不安に思う人がたくさんいます。認知症にならないための本や脳トレのドリルなどもよく売れているようです。

認知症にならないための努力は大切です。でも、認知症になるリスクがゼロになるわけではありません。

厚生労働省研究班の調査によると、認知症の有病率は、85歳以上で40%超になるとされています。つまり、長生きをすれば当たり前のように認知症になると考えるほうが自然です。

不思議なのは、これほど認知症への不安が高まっているのに、みんな「認知症にならない」方法ばかり考えていることです。

いざ認知症になったら、介護保険や生命保険の扱いはどうなるのかといった不安に対して、具体的な対策を考えて準備している人はほとんどいません。

不安視していることが現実化したときのことを想定する行為は、とても建設的です。受験で第一志望の大学に受からなかったときは、「浪人する」「第二志望の大学に行く」「留学する」などの対応策があります。

対応策を想定しておき、本当に不安が現実になってから対応策を選べばよいのです。

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