振り込め詐欺は、不安感情をたくみに悪用した犯罪です。
「あなたの息子さんが会社のお金を使い込んだ。このままだと会社をクビになるだけでなく、前科者になる。でも、すぐに示談金を用意すれば許してもらえる」
不安感情に支配された人は、判断をまちがえる
これは、詐欺グループが用意する典型的なストーリーです。あとから考えればつじつまの合わないことだらけでも「3時までにお金を振り込めば当日の入出金の記録に残らない」などと時間を区切られると不安感情が高まります。
さらに「内々で解決したいので、誰にも言わないように」などと言われるので、他人に相談できないまま、まちがった判断を下してしまいます。
だまされるのは一部の高齢者、などと言って済まされる話ではありません。現実に、一流大学を卒業して出世競争に勝ち抜いた人が、成果を出さなければ自分の立場が危うくなるという不安から、不正経理などに手を染めることがあります。
不正が明るみになるリスクを考えたら、およそ不合理な選択ですが、不安感情に支配された人は、判断をまちがえるのです。
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