会議前に突然「動悸」に襲われた人の"不安"の正体 注目すればするほど「不安」はエスカレートする

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試しにちょっとやってみて、その結果を見てからその後のことは考えようとするのです。案ずるより産むが易しです。大切なのは無理なくできる小さな一歩を見つけて、行動できるような自分になることなのです。

(画像:『不安に負けない気持ちの整理術 ハンディ版 (特装版)』)
2、不安に感情を支配されるとまちがった判断をしてしまう
★不安な人は直面する問題を過大視する。
★目の前の不安に意識がいくと、大事な問題が見えなくなる。
★どんな人でも、不安のせいで判断をまちがう可能性がある。

不安になると目先にとらわれる

不安に引きずられる人は、目の前にある問題を「一番大きな問題である」と捉えがちです。目先の問題に意識を奪われてしまうと、どうしてもまちがった判断につながります。

例えば、2020年にはコロナ禍の混乱に乗じて「有効な薬の情報です」「給付金を支給します」などとかたった偽メールによる犯罪が多発しました。

Bさんも、そんな詐欺に巻き込まれた一人。Bさんは、飲食店を経営していましたが、緊急事態宣言が発出されて以降、売上が急速に減り、先行きを不安に思っていました。

そんな彼のもとに「総務省」という差出人から「2回目の特別定額給付金の特設サイトを開設しました」という文面のメールが届きました。リンクにアクセスして個人情報を入力すれば、簡単に申請の手続きができるというのです。

公的な発表もないまま総務省が給付金の情報をお知らせすることはないのですが、Bさんは焦って偽のサイトに情報を入力してしまいました。普段なら気づくことができたはずですが、不安につけこまれて、いつもならしないような判断をしてしまったのです。

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