たった2分遅刻した友人に怒り狂った彼の心の中 どんな人でも過敏に反応してしまう分野はある

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3、「NO」と言える勇気を持つ
★多くの人は、しがらみを抱えながら生きている。
★「NO」と言えないから不機嫌になってしまう。
★勇気を出して「NO」と言ってみることが大切。

人間関係のしがらみが不機嫌を生む

社会生活を営む上では、多かれ少なかれ人間関係のしがらみを抱えて生きている人がほとんどでしょう。

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例えば、甘い物が苦手なAさんが、普段お世話になっているBさんから大福の手みやげをもらったとき。本音をいえば大福を口にするのも御免被りたいのですが、しぶしぶ一口食べて「美味しいですね」と答えます。

すると、Bさんの中で「Aさんには甘い物が喜ばれる」という認識が定着します。それ以降、何かにつけてBさんはスイーツみやげを持ってくるようになりました。Aさんは「今さら甘い物が苦手だなんて言えないし……」とモヤモヤしています。

あなたも似たような経験があるはずです。お世話になった方へのお歳暮や年賀状の習慣はやめられない。上司からの飲み会の誘いは断れない……。

世の中には、こうしたしがらみで不機嫌な毎日を過ごしている人はたくさんいるのです。

「イヤなものはイヤ、と言えない」

「波風を立てたくないばかりに、たとえ自分が損をしてでもその場を収めるのを第一に考えてきた」

こういう人は、今からでも方針を転換しましょう。ときには勇気を出して「NO」と言ってみるといいのです。

口に合わない手みやげには「申し訳ないですが、苦手なんです」と言ってよいですし、付き合いきれない飲み会には「用事があって行けません」と答えてもOKです。

いつも自分の感情を押し殺している人は、「NO」と言うのを躊躇することでしょう。

でも、「NO」と言うのもれっきとしたコミュニケーションの1つ。相手がどんな立場であっても、納得できないことや我慢できないことがあれば、思っていることを素直に伝えてよいのです。

お互いに言いたいことを素直に伝えるのであれば、よほど相手がおかしな人間でない限り、人間関係に禍根を残すことにはなりません。

ただし、くれぐれもイライラにまかせて相手を非難するような言葉を口にするのは避けてください。素直に感情を表明する行為と、感情的になって相手を傷つける行為は別ものです。

(画像:『感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』)
和田 秀樹 精神科医

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わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

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