ホンダ「ZR-V」対トヨタ「RAV4」ミドルSUV比較 価格帯も近く、類似点も多い2モデルを分析する

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パワートレインやグレードについて

2.0L・4気筒エンジン
ZR-Vのハイブリッド車で採用されている2.0L・4気筒エンジン(写真:本田技研工業)

ZR-Vのラインナップは、2.0L・4気筒エンジンと独自の2モーターシステムを採用した「スポーツe:HEV」を搭載するハイブリッド車と、1.5L・4気筒VTECターボを搭載したガソリン車を用意。トランスミッションは、ハイブリッド車が発電用と駆動用のモーター2基を内蔵した電気式CVT、ガソリン車がトルクコンバーター付きCVTだ。

グレード展開は、ベースグレード「X」と上級グレード「Z」をハイブリッド車とガソリン車の両方に用意し、いずれにも2WD(FF)と4WDを設定。全8タイプから選ぶことが可能だ。

トヨタRAV4のハイブリッドシステム
トヨタRAV4のハイブリッド車で採用されている2.5Lダイナミックフォースエンジン+ハイブリッドシステムのイメージ(写真:トヨタ自動車)

一方、RAV4のラインナップは、2.0L・4気筒ガソリン車と、2.5L・4気筒ハイブリッド車を用意。トランスミッションは、ガソリン車がダイレクトシフト-CVT(ギヤ機構付自動無断変速機)、ハイブリッド車には電気式CVTを設定する。駆動方式は、ガソリン車が2WD(FF)と4WD、ハイブリッド車は2WD(FF)と電気式4WD「E-Four」だ。

グレード展開は、2WDがベースグレードの「X」のみをガソリン車とハイブリッド車の両方に設定。一方の4WDでは、Xに加え、中級グレードの「G」、専用フロントグリルなどでオフロード感を高めた「Adventure(アドベンチャー)」の3グレードをガソリン車とハイブリッド車の両方に設定する。さらにガソリン車の4WDには、19インチホイールや内外装をブラック基調とした「G“Z package”」も用意。2WDと比べ、4WDのラインナップはかなりの充実ぶりだ。

RAV4の特別仕様車
RAV4の特別仕様車 Adventure“OFFROAD package Ⅱ”(写真:トヨタ自動車)

なお、2022年10月の一部改良では、ガソリン車とハイブリッド車のAdventureグレードに、特別仕様車「Adventure“OFFROAD package Ⅱ”」も追加。フロントバンパー、ドアミラーなどに「GORI GORI BLACK塗装」という、凸凹があり艶を抑えた質感のカラーを採用していることなどが特徴だ。加えて、同じタイミングで、プラグインハイブリッドの4WD車「RAV4 PHV」も、新しく「Z」グレードとしてラインナップ入り。これらにより、RAV4は、じつに12ものタイプから選択できるようになっている。

ZR-VとRAV4の価格について

両モデルの価格(税込)は、ZR-Vのガソリン車293万2600円~375万2100円、ハイブリッド車328万2400円~410万3000円。

対するRAV4は、ガソリン車293万8000円~383万6000円(特別仕様車388万4000円)で、ハイブリッド車353万8000円~430万4000円(特別仕様車450万3000円)。プラグインハイブリッド車は563万3000円だ。RAV4の特別仕様車やプラグインハイブリッド車を除けば、両モデルの価格帯は、前述のとおり、かなり近いことがわかる。

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