ホンダ「ZR-V」対トヨタ「RAV4」ミドルSUV比較 価格帯も近く、類似点も多い2モデルを分析する

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ZR-Vの荷室
ZR-Vの荷室(写真:本田技研工業)
RAV4の荷室
RAV4の荷室(写真:トヨタ自動車)

近年のSUVは、キャンプなどのアウトドア・レジャーなどに対応する荷室の広さや、使い勝手も大きなファクターのひとつ。両モデルは、どちらもセカンドシートに6:4分割可倒式を採用し、背もたれを倒せば、フラットで広い荷室を展開できる。ただし、RAV4には、ラゲージ床面の高さを2段階に調節できる2段デッキボードも装備する。荷物の形や大きさに応じた使い方ができる点では、RAV4のほうが使い勝手はいいだろう。

ほかにも両モデルには、スマートキーを携帯していれば、足をリアバンパー下部にかざすだけでリアのハッチゲートで自動開閉できるハンズフリー機能など、便利な機能が満載だ。加えて、RAV4では、アウトドアで開放感が味わえるサンルーフも、グレードによってオプション設定するなど、より快適な装備を備える。

安全装備を比較

先進安全装備では、ZR-Vが「ホンダセンシング」、RAV4が「トヨタセーフティセンス」をそれぞれ採用し、両モデルともにかなり充実している。いずれも走行中などの衝突回避をアシストする機能のほか、ドライバーの疲労を軽減する数々の機能が装備されている。また、駐車時にセンターモニターへ車両を上から見た映像など、さまざまな情報を表示する機能も備え、狭い路地などでの運転が苦手なドライバーをアシストする機能を持つ点も両車同じだ。

なお、RAV4では、前後方カメラの映像をインナーミラー内のディスプレイに表示する「デジタルインナーミラー」もタイプ別に設定。荷室などに大きな荷物などを積載した際も、視界を遮られずに後方を確認することが可能だ。2022年の一部改良では、前後方録画機能も追加され、ミラーに挿入したSDカードへ走行中の映像を録画することもできるようになった。あおり運転対策などで近年需要が伸びている、ドライブレコーダーとしても使えるのだ。より細かい配慮を施した装備を持つという点では、RAV4に軍配が上がるだろう。

見た目のキャラクターは異なるが類似点も多い2モデル

外観だけで見れば、都会派のZR-V、アウトドア派のRAV4といったイメージがある両モデル。だが、じつはこうして細部を比較してみると、かなり類似点も多い。

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大きく違いがでるのは、ZR-Vはハイブリッドのe:HEVにより最新の機能、RAV4では、このモデルの大きな魅力である4WD性能について、ガソリン車のほうがより充実している点だろうか。いずれにしろ、先述したとおり、両モデルは価格帯も近いだけに、ZR-Vの登場で、RAV4の売り上げや、SUV市場全体にどんな影響が出るのかが気になるところだ。

平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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