「飲み会でビールを頼む人」が知らない危険な真実 「少量のお酒なら健康にいい」は間違っている!?

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このコロナ禍で酒量が増えたという人もいる一方で、飲みに行く機会が減って、お酒からの卒業を考える人も増えています。そんな方に紹介したいのが、『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』(青春出版社)です。

著者は、東京アルコール医療総合センター・センター長の垣渕洋一先生。たくさんのアルコール依存症の患者さんたちの禁酒をサポートしてきた経験から、意思の強さとは関係なく、「禁酒が続くしくみ」をつくる方法を教えてくれます。

禁酒を成功に導く2つのコツ

禁酒術の詳細は、ぜひ本を読んでいただきたいのですが、垣渕洋一先生が「禁酒を成功に導くために必要な行動」として紹介するのが、「見える化」することと、「宣言」すること。ダイエットや運動、生活習慣の改善でも同じですよね。

『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「すごい回復」を1冊にまとめた本』(ワニブックス)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

前述の『健康寿命を延ばす「選択」』でも、健康になる選択をするために必要なことの1つは「見える化」することでした。だからまずは、飲酒日記をつけて記録をとる。自分がどのくらい飲んでいるのかを正確に把握しなければ、ちょっと注ぎ足しては「まあ、このくらいはいいか」なんて思ってしまいかねません。

そして、禁酒することを周りに宣言する。周りを巻き込めば、宣言した手前、簡単にはやめづらくなります。

では、禁酒生活をどのくらい続ければ、飲まないことが定着するのでしょうか? 垣渕洋一先生曰(いわ)く、90日が目安、とのこと。 

アルコール依存症の患者さんは、治療の際に必ず「断酒」をしますが、目安として90日ほど続けると、脳がそれを学習して習慣が変わってきます。つまり、飲酒が欠かせなかった状態から飲まなくてもいい状態に切り替わっていくのです。
『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』より

90日というと約3カ月です。「結構長いな」と思うでしょうか。垣渕先生は、依存症までいかない人であれば、「やり方次第でより早期の切り替えが期待できるでしょう」と補足します。

また、禁酒するときに最もつらいのは最初の2週間、とのこと。逆に2週間を乗り越えると、「多くの場合で体調がよくなり、採血検査の結果も改善」してくるなど、禁酒のメリットが感じられるようになってくる、とも。禁酒を考えている人は、ひとまず2週間トライしてみるといいですね。

梶本 修身 東京疲労・睡眠クリニック 院長

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かじもと おさみ / Osami Kajimoto

東京疲労・睡眠クリニック院長。医師・医学博士。大阪大学大学院医学研究科修了。2003年より産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」研究統括責任者。自らプログラム作成したニンテンドウDS『アタマスキャン』は30万枚を超えるベストセラーとなり、脳年齢ブームを起こす。著書に『すべての疲労は脳が原因Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』(集英社)、『寝ても寝ても疲れがとれない人のためのスッキリした朝に変わる睡眠の本』(PHP研究所)などがある。『ホンマでっか!?TV』ほか、『ためしてガッテン』、『世界一受けたい授業』、『林修の今でしょ講座』など、TVやラジオにも多数出演。

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