「酒飲むと太る」という人に教えたい医学的知識 ビール腹の原因はアルコールではなかった

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アルコールと肥満にはどのような関係があるのでしょうか(写真:Ushico/PIXTA)
「アルコールはエンプティーカロリー(空っぽのカロリー)だ」と言って、酒量を気にせず飲む人もいるようです。本当にそうなのでしょうか? 近著に『代謝がすべて』がある内科・循環器科の専門医である池谷敏郎氏が、今回は「アルコールと肥満」の関係について解説します。
前回:泥酔防止に「トマトジュース」が効く医学的根拠

代謝に必要な栄養素を多く摂ればいいわけではない

お酒と栄養素に関係する話で、ビタミンB1やナイアシン(ビタミンのひとつ)、タンパク質なども、「お酒を飲むときには摂ったほうがいい」と言われることがあります。

これらの栄養素は、たしかにアルコールを代謝する過程にかかわりが深いのですが、意識的に補給すればアルコール代謝が高まるのか、肝臓の働きが高まるのかというと、そう単純な話ではないと私は考えています。

アルコールをアセトアルデヒドにする際、アルコールの量が多いと、アルデヒド脱水素酵素以外の酵素も働きます。

ビタミンB1は、その補酵素(酵素を助けるもの)として使われます。ナイアシンは、アルコールをアセトアルデヒドに分解するアルコール脱水素酵素、アセトアルデヒドを酢酸に分解するアルデヒド脱水素酵素の補酵素として働きます。タンパク質は、そもそも肝臓の材料となるものであり、また、アルコールの分解にかかわる酵素もタンパク質でできています。

それぞれたしかに、アルコールの代謝には必要不可欠な栄養素です。ただ、お酒を飲む前後で補給すれば、その分、働きが良くなるのかというと、そういうわけではないでしょう。

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