「旅行写真をSNS投稿」リスク高いと言えるワケ 知らずに自分が「犯罪加害者」になる危険も

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「帰省、旅行、外食等の情報だけわかっても、自宅がわからなければ危険はないでしょう」と思う方もいるかもしれません。たしかに、1つの投稿内容それ自体から流出する個人情報はそれほど多くないでしょう。

しかし、愛犬との自宅近所での散歩写真、気に入っていてよく行く自宅近所のカフェや飲食店の写真、愛用車や愛用バイクの写真、駐車場の写真等、それらを細かく確認していった場合、自宅場所の見当をつけることは可能になることがあります。

SNSで個人情報を求められるケースにも注意

SNS上の「現金プレゼント」企画を目にした方は多いと思います。著名人が本当に現金をプレゼントするケースもありますが、ほとんどの場合は、応募をしても現金がプレゼントされることはありません。

そして、「現金をプレゼントするのに必要だから」という理由で、現金プレゼント企画者の要求に応じて振込先口座、住所、本名等の個人情報を提供してしまうと、詐欺等の対象リストの中に自分の個人情報が組み込まれるといったリスクがあります。

さらに、振込先口座として伝えた自分の金融機関口座が、別の詐欺等の犯罪の振込先口座として利用される危険もあります。現金プレゼント企画の金額よりも多額が振り込まれた後、「間違えて多い金額を振り込んでしまったので、手数料として●●円を受け取っていいから残りを返金してほしい」と頼まれそれに応じた結果、別の犯罪の収益移動に加担した形となってしまうことがあるのです。

個人情報の重要性・保護の必要性から、個人情報が適正に扱われることを目的に個人情報保護法(略称)が定められており、個人情報を取り扱う事業者の義務内容は法改正により厳格になってきています。

しかし、個人情報保護法は自ら行う個人情報の流出までフォローするものではありません。個人情報を必要以上に自ら流出させないよう、SNS投稿をする前に、改めて内容を確認することが大事です。

この連載の一覧はこちら
宮川 舞 銀座数寄屋通り法律事務所 弁護士

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みやがわ まい / Mai Miyagawa

東京弁護士会所属。会社間の紛争を中心に、訴訟を多く手掛ける。また、『名誉毀損の慰謝料算定』(学陽書房)の執筆陣に名を連ねるなど、名誉・信用・プライバシー・肖像・パブリシティの侵害に関わる研究や事案に造詣が深い。弁護士による誹謗中傷対策 弁護士宮川舞公式サイト

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事