「さっそく誰かと会話してみよう!」と奮い立った人がぶち当たるのが、「なにを話せばいいかわからない」という問題です。大抵の人は、面白い話ができるようにと、自分の話術を磨く方向に舵を切ると思います。
ですが、わたしはあえて「聞く」ことを推したい。なぜなら、「話す」より「聞く」ほうが圧倒的にラクだからです。
わたしがインタビューライターとして培ってきた「聞き方」を日常の会話に落とし込んでいく方法をお話しします。
頑張って話さなくてもOK
わたしが「人にあまり興味がない」ながらも、インタビューライターとしてこれまでやってこれたのには理由があります。それはたぶん、「自分が知りたいこと」を聞いていないからです。
では、なにを聞いているのか。それは「自分が知りたいこと」ではなく、「読者が知りたそうなこと」です。それを除いて、人に聞きたいことってあまり思い浮かびません。なぜなら人に興味がないからです。
これは日常会話でも同じです。だから、いまでも誰かと話すときは、「雑談をしよう」と挑むのではなくて、「この人にインタビューをしよう!」という気持ちで挑んでいます。そうすると、インタビュアーモードにカチッとスイッチが切り替わり、ラクに会話できるようになるんです。
インタビューライターというのはあまり前に出てくる職業ではありません。自分が話すのではなく、相手にお話を聞く。相手からうまく情報を引き出して、読者に届ける。そんな仕事です。
そこに、「この人に対して興味が持てないな」とか、「自分はすでに知っているから聞かなくていいや」という気持ちはありません。自分は興味がなかろうが、すでに知っていようが、なにも知らない「読者」のために聞くという強い想いで、聞くんです。
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