「人と話すのが苦手」でも何とかなる"1対1会話術" 「相談事」を作れば話すきっかけができやすい

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会話のハードルが高くなる環境と、「会話がラクになる前提条件」について紹介します(写真:jessie/PIXTA)
「会話が苦手」という人はたくさんいます。とくに、多くの人が頭を抱えているのは、会社の先輩や後輩、取引先、微妙な知り合いなど、それほど親しくなかったり、親しくなりたいと思えない人と話すときです。多くの会話本では「相手のことに興味を持ちましょう」などとアドバイスされますが、それができれば苦労はしません。つまり「興味を持てない相手」との会話こそ、会話の悩みの本質といえます。
「相手のために頑張って話そうとするのではなく、自分、あるいは誰かのために、相手の面白い話を引き出せばいいんです」と話すのは、『聞く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な会話力』の著者、いしかわゆきさんです。「他人に1ミリも興味を持てない!」と悩んでいたいしかわさんは、インタビューライターという仕事を通じて「聞く習慣」を身につけたことで、興味を持てない相手とも当たり障りなく会話できるようになり、人間関係がラクになったそうです。
この記事では、「興味を持てない相手」ともうまく話すためのコツをお伝えする同書から、「会話がラクになる前提条件」について紹介します。

会話のハードルがもっとも高いのは?

まず大前提として、複数人が集まる飲み会やイベントは「聞く」ハードルがいちばん高いです。

とりあえず流されるままに席について、隣の人たちが話している会話に耳を傾けつつ、ときおり笑顔を見せながら、お酒をチビチビ飲む……。それでなんとか場になじむことはできるかもしれないけど、会話にうまく入るのは高速で回転している大縄跳びに飛び込むレベルの難しさです。

みんなが楽しそうに話しているときは、「水を差すようで怖い!」となにもしゃべれなくなる。逆にシーンとしている場合は「うまく盛り上げられなくて申し訳ねぇ……」という気持ちになる。聞き上手な人が場をまわしていたら「自分はなにもしなくていいか」となる。いずれにせよ、黙んまりを決め込みたくなりますよね。

複数人の厄介なところは、なんといっても「話し手」「聞き手」がたくさんいるところです。誰に話を聞いたらいいのかわからないし、まったく話していない人がいると気になるし、なんなら話を聞いていない人もいるしで、非常にやりづらい。

そして個人的には、「自分が話すときに複数人に注目されている状態になる」のがものすごく苦手です。複数人の目線を感じることで緊張するし、みんなに聞こえるように声を張らないといけないし、注意力も散漫するし、会話どころではありません。

だから複数人での会話って、会話というよりも「発表」に近いんじゃないかな。

結局、一言もしゃべらずに終わることもあるので、「話を聞いている」ように見えても、それはただその場にいるだけです。「会話ができている」とはお世辞にも言えません。

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